YAMAHA

東京モーターショー 2007年~2015年→さらにその先へ!? ヤマハ編

PES&PEDの流れ

過去の東京モーターショー出品モデルを振り返ってみると、あのモデルはここにつながっているのでは? と、気付くことがある。そこで、2007年からの東京モーターショーを振り返り、2015年の東京モーターショーに出品されたモデルにつながる流れを見つめてみよう。また、その流れの先に何があるのかも…。

2015年にヤマハが出品したエレクトリックロードスポーツ・PES2とエレクトリックマウンテントレール・PED2。この2台の前身となるのは、2013年に出品されていたPES1とPED1だが、2年の間に一体どのような進化を遂げたのだろうか。

2013年 PES1/2015年 PES2

画像左が2013年に出品されたPES1で、右が2015年に出品されたPES2となる。

PES1では、フレームを兼ねるモノコック構造のパワーユニット(ヤマハ・スマートパワー・モジュール)を採用。AT/MT モードの切り替えや、スマートフォンを活用した各種情報サービス機能などを備ていた。車重は100kg以下で最高速は100km/h程度のスペックだった。

PES2では、ヤマハ・スマートパワー・モジュールを引き続き採用するとともに、フロントにもインホイールモーターを備えた2輪駆動方式を採用。新たな駆動方式を取り入れているが、すでに走行可能な状態まで作り込まれている。また、高感度イメージセンサーとAR技術を駆使したスマートヘルメットと連動し、ライダーの視界に直接情報を投影することで、より安全・快適なライディングを支援してくれる機能も搭載。車重は130km以下で、その走行性能は原付二種モデル相当だという。

タンクやテールカウル部に大きな穴の開いた特徴的なデザインはそのままに、より進化を遂げたPES2。ヤマハから本格的な電動スポーツバイクが登場する日を楽しみに待ちたい。

2013年 PED1/2015年 PED2

画像左が2013年に出品されたPED1で、右が2015年に出品されたPED2となる。

PED1は、オフロードスポーツの世界にEVを広げるべく開発されたモデル。PES1と同じく、ヤマハ・スマートパワー・モジュールを採用し、AT/MT モードの切り替えや、スマートフォンを活用した各種情報サービス機能を搭載している。ブロックタイヤを採用した車体には保安部品をいっさい装備しておらず、モトクロッサー的なイメージでデザインがなされていた。

PED2では、PED1のモトクロッサー路線から、森の中などをトコトコと走って楽しめるマウンテントレール路線へと変更。ヘッドライトやミラーなどの保安部品が追加され、タイヤもブロックタイヤから変更。PES2のスマートヘルメットと同等の機能を持つスマートグラスも採用している。低騒音かつ、排気ガスを排出しないEVならではの特徴を活かした自然と共生可能なマウンテントレールの登場が楽しみだ。


Leaning Multi Wheelの流れ

2007年 Tesseract

ヤマハでは、車両や車体全体がリーン(傾斜)して旋回する3輪以上のモビリティをLMW=Leaning Multi Wheel(リーニング・マルチ・ホイール)と呼んでいる。LMWの研究自体は1970年代から始められていたのだという。それが多くの人々の目に触れた初めての機会が、2007年の東京モーターショーに出品されたTesseract(テッセラクト)だ。

テッセラクトは、水冷 V ツインエンジンとモーターによるハイブリッド方式を採用した二輪車並みの車幅と操作性を持った4輪モーターサイクル。独自のデュアルサイズサスペンションにより、 四輪でリーンしながらの旋回を可能とする一方、デュアルアーム ロックシステムの採用により停車時には車両を保持し自立が可能だった。

そして、その後もLMWの開発は進められていく…。

2013年 TRICITY CONCEPT

テッセラクトの登場から6年後の2013年の東京モーターショーに出品されたトリシティ コンセプト。コンセプトモデルという扱いではあるが、この時点でフロント2輪・後ろ1輪の3輪モデルかつ、エンジンは125cc&オートマチックトランスミッションを採用したシティコミューターという明確なコンセプトが打ち出されていた。

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1年後の2014年9月に国内での販売が開始されたトリシティ125。ヤマハ初の市販LMWとなった。フロント2輪が生み出すナチュラルで安心感のある走りは、まさに新世代のシティコミューターと呼ぶにふさわしいものであった。2015年4月にはABSモデルも追加されている。

2015年 MWT-9

トリシティ125の登場から1年が経過し、LMWの次の一手として2015年の東京モーターショーで発表されたMWT-9。トリシティ125の方向性とは打って変わって、スポーツ色を前面に押し出している。フロント2輪による接地感の高さを活かして、ワインディングロードなどでのコーナリング性能の高さを追求して開発が進められているという。フロントフォークがトリシティ125のようにホイール内側ではなく、外側に取り付けられているのはバンク角を最大限に確保するためだ。エンジンには、MT-09に搭載される並列3気筒846ccエンジンを採用している。

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MWT-9には、MT-09の並列3気筒エンジンが採用されている。2014年4月に国内での販売が開始したMT-09は、当初より共通プラットフォームを採用したバリエーションモデルの登場が明言されていた。そして、約1年後の2015年2月にアドベンチャーモデル・MT-09トレーサーが登場。今後の展開として、フルカウルモデルが登場するのでは? と、ウワサされているのだが…。

MT-09シリーズにフルカウルモデルが追加されるとしたら…

2007年 MT-0S

画像は2007年の東京モーターショーに出品されたMT-0S。空冷Vツイン1,670ccエンジンを搭載したMT-01をベースに制作されたコンセプトモデルだ。ガトリング型のLEDヘッドライトや、メッキ加工のほどこされたセンターアップマフラーなど、いかにもショーモデルと言った仕上がりだが、MTシリーズのご先祖さまということで、もしかするとMT-09のフルカウルモデルはこんな感じになったり…しないかな?


RESONATOR125の流れ

2007年 XS-V1 SAKURA/2011年 Y125 MOEGI/2015年 RESONATOR125

茶色のモデルが2015年に出品されたレゾネーター125、ピンク色のモデルが2007年に出品されたXS-V1 サクラ、白色のモデルが2011年に出品されたY125 モエギだ。美しいデザインを持ったシンプルな車体構成にドコか共通点を感じはしないだろうか。

XS-V1 サクラは、ヤマハ初の4ストロークモデル”XS-1”(1970年発売)をオマージュしたデザインに、空冷Vツイン1,000ccエンジンを組み合わせたコンセプトモデル。桜のネーミングどおりのピンクのカラーリングが目を引く美しいマシンだった。

Y125 モエギは、125㏄エンジンに前21・後ろ20インチの大径タイヤを組み合わせたコンセプトモデル。車両重量は約80kgで、その細身の車体と相まって自転車のような親しみやすさを感じられる。また、ベルトドライブやLED灯火類を採用して、先進的なデザインを実現している。

そして、2015年に発表されたレゾネーター125は、Y125 モエギと同様に125ccエンジンを搭載したコンパクト&スリムな親しみやすい車体と、XS-V1 サクラのようなクラシカルかつ先進的な美しいデザインを持ったモデルだ。ヤマハの楽器製造でつちかわれた技術が反映された装飾や、スマホ型の多機能メーターなどが特徴となる。


過去のコンセプトモデルをピックアップ

2011年 XTW250 陵駆

2011年の東京モーターショーに出品されたXTW250 陵駆。SUV二輪をテーマに、全国各地のあらゆる場所で通用する走破性と積載性、利便性が追求されている。エンジンは空冷単気筒249ccで、ファットタイヤ、大容量ガソリンタンク、着脱式の大型リヤキャリア、両側サイドスタンド、フロントキャリア・LEDフォグランプなどでアドベンチャー感を演出。エンジンガードは取り外してスコップとしても使用可能というから驚きだ。